日曜大工友の会

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日曜大工入門講座 トリマーでの溝切り・接ぎ

トリマーは面取り以外にも
こんなに色々使えます!

トリマー


トリマーといえば、「面取り用電動工具」というイメージが強いのではないでしょうか。

確かに様々な形状での面取りが可能です。
(トリマーで出来る面取りの種類についてはトリマーの使い方を参照。)
ヒョウタンやサジなどで面取りをすれば、まるでプロの作品のようになるでしょう。

しかし、トリマーはそれだけではありません。
ここでは、トリマーで出来るその他のテクニック、溝切りと接ぎ(はぎ)を紹介します。
これらをひっくるめたところが、「トリマーはランクアップの電動工具」と言われる所以なのです。


<トリマーでの溝切り>

トリマーでの溝切り ここではトリマーを使った溝切りと、それで出来ることを簡単に紹介します。

まずはストレートビットを使って溝を切ってみましょう。

「シンプルな棚を作ってみよう」では棚板を横材に載せる形で支えていましたが、溝を切れば横材ナシのすっきりとした構造にすることができます。

いきなり深い溝を切ると刃を傷めるので、2〜3mmづつ深くしていきます。
また、ストレートガイドを使うと、楽に一定の幅で溝を切ることができます。
手持ちビット以上の幅の溝を切る場合は、ガイドをずらしながら何度か溝を切って溝幅を広げていきます。

トリマーという電動工具、思ったよりも難しくないでしょう?
トリマーを使った施工例1 棚板の厚み分の溝が切れたら、そこに棚板を差し込み、木工用ボンドで圧着。

どうですか?
支えの横材がなくなると、すっきりしませんか?
(もちろん収納力もアップ)

実はこれ、「大入れ」というしっかりとした木工の技法です。
トリマーがあると簡単ですよね!
トリマーを使った施工例2 次は天板と側板の接合です。

天板には(ダボ埋めも含めて)ビス跡を残したくないケースも多いと思います。
そういう時は天板裏に溝を切って側板を入れてやる方法が有効です。

ただし、ここではもうひとひねり、側板を天板の幅ピッタリに収めたいときの一例を紹介します。

そのままの位置で溝を切ると…溝が天板の端までいってしまって、側板がするりと天板の外側に逃げてしまいます。
そこで、端までは溝を切らずに少し残しておき、側板をその分欠き込んでやる、という方法があります(写真参照)。
トリマーでの溝切り2 今回は側板が天板の奥行きより小さいので、溝は側板の長さ分しか切りません。

当然、溝の端はビットの円形が残ります。
溝の整形 それでは格好悪いので、ノミをつかって長方形に整えます。

カットしたいラインにノミをあてがって、金づちでノミの尻を叩き込んでやります。

今回のような場合はそんなに思いっきり叩かなくてもOKです。また、ノミの先端が溝の深さラインを超えると、叩いたときの音が変わるので目安となるでしょう。
トリマーを使った段欠き 天板の溝が出来たら、側板に段欠きを作ります。

溝切りと同じ要領で、ただ溝の位置を材の端にするだけです。

先ほど切った天板の溝にちょうど嵌るよう、立体的にイメージして欠き込み幅を決定します。
トリマーを使った段欠き例 出来上がった側板はこんなイメージ。
トリマーでの施工性3 天板と側板を(例によって)木工用ボンドで圧着して完成です。

これも木工で言う「ホゾ組み」。

もちろんビス止めや金物を使った組み立てでも問題は全くありませんが、この手の、いわば「木組み」による組み立て方法は高い精度で仕上がり、また強度や見た目の部分でも優れています。

トリマーがあれば加工も簡単なので、ぜひチャレンジしてみてください!


<トリマーを使った接ぎ(はぎ)>

テーブルの天板など、幅広の材が欲しいときって結構あります。
ただ、ホームセンターではなかなか売っていなかったり、もしくはビックリするぐらい高価だったりします。

そこで活躍するのが、この「接ぎ」(はぎ)と呼ばれる手法です。
簡単に言うと、板の「つぎはぎ」です。
ちなみに「つぎはぎ」を漢字で書くと「継ぎ接ぎ」−−「はぎ」という言葉単体ではなじみが薄いですが、つまりそういうことです。

それはさておき、板を2〜3枚接げば、それだけで結構な幅の板になります。
また、手持ちの材料でやりくりしていく上で、時として重宝するテクニックだったりします。
是非チャレンジしてみてください。

いもはぎ いもはぎ

単純に言えばボンドで圧着するだけ、です。

細かいことを言うと、「接着面の中央にはわずかな隙間を作る」「木目の方向を合わせる」「いきなり圧着せずに何回かすり合わせる」などの手順があります。

ボンドの接着力だけで付いているのですが、最近の接着剤は優秀なので、ぼちぼちの強度に仕上がります。。
これにトリマーはもちろん使いませんが、「はぎ」としてはメジャーなので紹介しておきます。あと、ダボ埋め・ダボ継ぎのページで説明しているダボ継ぎも「はぎ」として有効です。
相欠きはぎ 相欠きはぎ

お互いの板を欠き込んでボンドで圧着させる手法です。
(トリマーを使った欠き込み方法についてはページ上段を参考に。)

いもはぎに比べて接着面が大きく取れるので強度もアップし、また、将来的に材が乾燥して縮んでも、向こう側が透けて見えることはありません。
雇い核施工例 雇い核(やといざね)はぎ

接合材の中央に溝を切り、そこに薄板をはめ込んでボンドで圧着させる手法です。

かなりの強度が見込めます。

はめ込む薄板はベニヤで良いでしょう。また、溝の切り方については下記を参考にしてください。
トリマーと横溝ビット 雇い核(やといざね)で「はぐ」際の溝切りですが、トリマーには「横溝ビット」という便利なビットがあります。
横溝ビット施工例 横溝ビットの使用例。
写真のようなイメージで、安全かつ早く木口に溝を切ることができます。

横溝ビットは溝幅・深さが決まっていますので、あらかじめそれにあった合板を、ホームセンターで雇い核(やといざね)用として入手しておくとよいでしょう。

溝が切れたら、木工用ボンドを塗り、雇い核(やといざね)を入れ込んで接合、圧着すれば完成です。

トリマーと横溝ビットさえあれば非常に簡単、かつ強度なども優れているので、個人的にはこればっかりですね。
本核はぎ 本核(ほんざね)はぎ

上記の「雇い核(やといざね)」の薄板部分を、片側の材から削りだして接合する手法です。

強度も高く、天井板や床板でよく見られます。

これもトリマーと適当なビットがあれば充分自作可能です。
雇い核(やといざね)に比べると手間はかかりますが、一度は挑戦してみましょう!


<おまけ 〜 トリマーを使ったホゾ組み>

二方胴付平ホゾ組み

上記の「本核(ほんざね)はぎ」を、材の組み立て時にビス止めの代わりに応用すれば、
本格的なホゾ組みになります。
(写真参照。ちなみにこれは、木工用語だと「二方胴付き平ホゾ組み」というややこしい正式名称があります。)

強度もバッチリ、見た目もスッキリ。
こうやって木を組み上げていき、ひとつのモノに仕上げる−−木工の大きな楽しみです。

細部の補足をすると、強度を維持するため、ホゾの段欠きは両側から材の厚みの1/3づつとし、ホゾとして1/3を残すようにしましょう。
ホゾ穴は、上記溝切りの要領でトリマーで掘ってしまうか、またはダボ錐で下穴をあけてから(写真)、ノミで形を整える、というやり方が楽でしょう。
トリマーで掘る場合は、くれぐれも少しづつ。欲張って一気に深い穴を掘ろうとすると、あっという間に刃を傷めます。

また、ホゾの両端を落とし、その分ホゾ穴も短くしてしまう、というやり方もあります。
こうすると、少々ホゾ穴が汚くても、ホゾ周りの段の部分(=胴といいます)で隠れるので、さらに見た目が良くなります。
(正式名称は「四方胴付き平ホゾ組み」−−なんとなく分かりますか?)

以上が(面取り以外で)トリマーが活躍する主な場面です。
この他でも、蟻組み(ありぐみ)と呼ばれる組手でも活躍する頼もしい道具、それがトリマーです。
(トリマー用のテンプレートが市販されているので、それを使えば比較的簡単にできます。)
「ランクアップの電動工具」と呼ばれる所以がおわかりになったでしょうか。

最後に、(トリマーからは離れますが)上記の「接ぎ」には、ビスケットジョイントという方法もあります。
ただ、「日曜大工」というよりは「木工」の分野に近いものなので、あえて上記からは割愛しました。ご了承ください。

簡単に説明すると・・・
ビスケットジョイントとは、雇い核(やといざね)の薄板がビスケットと呼ばれる楕円形の平材に置き換わったもの。
ビスケットは主にブナの木を圧縮して作られていて、接合時にボンドの水分を含んで膨張し、強度を更に増してくれます。
ビスケットを使う溝は、ビスケットジョイナーという専用の工具で掘ります。
・・・といった具合のものです。
45度の角度接合も簡単なので額縁などでも活躍します。
「日曜大工」から「木工」の世界へ進んで行きたい人にはオススメの手法&工具ですよ。

さて、本当に木工の世界に踏み込んできました。
「日曜大工入門講座」と銘打っていますから、そろそろ締め時でしょうか。

ここでは日曜大工で活躍する電動工具の使い方の実例と、それら工具の日曜大工的な応用方法について説明してきました。
それが、木工の世界に入ると、いわゆる工芸の世界ですから、ノミやカンナなど、古来の伝統的な道具が主流になってきます。

より奥が深く、より満足度が高い世界、それが木工です。
日曜大工が実用的な「楽しみ」とすれば、木工は趣味性が強い「悦び」に近いでしょうか。
実り多き世界なので、皆さんもぜひ日曜大工で味をしめ、徐々に木工へ進んで行っていただきたいと思っております。

ただ、最後に一点だけ、「日曜大工友の会」として説明しておきたいポイントがあります。

それは、切断の精度について。

奥深い木工の世界に足を踏み込まずとも、日曜大工の範疇で、ほんのちょっと気を配るだけでより美しく仕上げるポイント、それが切断の精度です。
ここまで数ページにわたって説明をしてきた日曜大工入門講座の締めくくりであります。
どうかもうしばらくお付き合いください。

         →  日曜大工入門講座(最終章) 切断の精度


日曜大工入門講座TOP → シンプル棚の作り方 → ダボ埋め・ダボ継ぎ → 溝の活用・接ぎ → 切断の精度 → 番外編


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また、電動工具の使用は常に危険を伴います。各電動工具の取扱説明書などに従い、安全に充分な注意を払ってお使いください。
万が一、損害等が発生、もしくは電動工具の使用によって怪我等を負っても、日曜大工 友の会運営者は一切の責任を負いません。
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